2024年の新NISAに向けて、投資計画を考えている人は多いと思います。
長期投資にはインデックスファンドが向いています。
その中でも、低コストの投資信託が特に効率が良いです。
ここで、「米国」 or 「全世界」と選択を悩む人は多いと思います。
実際にこれを解説する動画や記事が増えてきたように思います。
それぞれの選ぶ理由について解説します。
一般論としての考え方
よく言われる一般論としては次のようになります。
- 今後もアメリカの成長を信じることができるならば、米国株式 S&P500
- そうでないなら全世界株式オルカン
全世界株式(オルカン)を選ぶ理由
オルカンに投資したところで結局はアメリカに 62% も投資することになります。
以下の記事が参考です。
しかし、その時々の企業の時価総額に応じて、オルカンの投資配分は自動的に変動することになります。
なので仮にアメリカが衰退したとしても、その状勢に応じて適切な配分にリバランスされることになります。(アメリカの投資比率が下がり、その分、他の国の比率が大きくなる)
現時点ではアメリカ比率が大きいですが、これが随時変動するという点がとても重要です。
世界がどうなったとしても、何も考えず何も気にせず、オルカン投資信託をホールドし続ければよいのです。
これだけで世界経済の恩恵を受けることができます。
米国株式(S&P500)を選ぶ理由
投資先にアメリカを選ぶ理由はいくつかあります。
- 世界的な超巨大企業はほぼアメリカ
- 過去の実績がとても優秀
- これからも人口が増える
- 地政学的に優れている
詳細を以下に解説します。
世界的な大企業が多い
アメリカには Apple, Microsoft, Google, Amazon, Meta といった世界的な大企業があります。
いわゆる GAFAM と呼ばれる企業群です。
最近では Tesla や NVIDIA も成長が大きく、経済の世界ではアメリカが1強状態です。
以下のサイトを見ると、世界の上位企業はアメリカだらけということがわかると思います。
過去の実績
S&P500 指数の計測が始まってから、経済が大暴落する場面が何度かありました。
- 2000年 ITバブル崩壊
- 2008年 リーマンショック
- 2020年 コロナショック
- 2022年 ロシアのウクライナ進行ショック
ですが、長期で見ると、結局は右肩上がりで成長し続けています。
次のグラフは、google から取得した、S&P500 指数の過去実績です。
2022年のへこみは回復しきれていないですが、全体でみるときれいな右肩上がりで力強く成長しているのがわかります。
なお、日本には、S&P500 同様に時価総額加重平均である株価指数 TOPIX があります。
以下のグラフは、TOPIX 指数の過去実績になりますが、これと比較するとアメリカ経済の力強さがよくわかるかと思います。(最近は日本経済も好調な兆しを見せていますが)
また、次のグラフは、全世界株の成長率と、米国株の成長率を比較したものです。
2020年1月を起点として、楽天証券のサイトから取得したものです。
米国株のみに投資する方が、全世界よりも良い成績となっていることがわかります。
アメリカは今後も人口が増える
国の人口の多さは、その国の需要と直結するため、経済成長を考える上では欠かせない要素です。
先進国になると人口が増えづらくなると言われますが、アメリカは移民増の要素もあり、今後も人口が増え続けると予測されています。
日本は 2023 年現在、人口 1億2300万ほどであり、世界では 12番目のランキングにいます。
しかし、少子化対策とあちらこちらで騒がれるように、日本の人口は減少を続け、2050年には1億人を切るという風に言われています。
人口は、比較的、将来予測がしやすい指標と言われています。
既に現時点の年齢別人口分布が確定していますので、これに従って人口推移の方向性がほぼ固まってしまっているためです。
今後、移民受け入れを増やすなどない限りは、日本の人口減はほぼ確定した方向性になるものと思われます。
一方でアメリカは、現時点で人口 3億4000万人であり、世界3位です。(1位はインド、2位は中国)
さらに、人口は増え続け、2050年にはおよそ 3億8000万人程度と予測されています。
つまり、国内需要が増え続けることから、これが経済の下支えとなり、今後のアメリカ経済成長が期待できる要因となります。
アメリカの地政学
アメリカがここまで台頭してきたのは、地政学的な優位性もあったと言われています。
もともとは、第二次世界大戦をほぼ無傷で乗り切った過去があり、ここに大きな経済のアドバンテージがありました。
さらに広い海が隣接していて、隣国の脅威が少なく、天然資源が豊富、というとても良い立地があり、アメリカ経済の源泉となっています。
地政学については、以下の動画がわかりやすくておもしろかったです。
結局どっちを選ぶか
私は新NISAには、オルカンを購入するつもりです。
「アメリカの強さをこれだけ語っておいて!」と思われるかもしれないですが、結局のところ、将来を精度よく予測するのはとても難しいです。
10~20年程度のスパンであれば、投資先は米国株式が良さそうに思います。
実際私は、積立NISAの投資先を S&P500 にしています。(積立NISAは満期20年)
ですが、新NISAはオープンエンドです。満期無期限です。
20年と言わず、30年、40年とホールドし続ける可能性が高いです。
そして、複利の効果がありますので、一度購入したら売らずにホールドし続けるのが、最も効率の良い運用方法です。
以上より、新NISAではオルカンを購入する予定です。
では S&P500 の投資信託は買わないのか?
というわけではないです。
もちろん新NISA以外にも投資は継続しますので、ここは米国株を中心に運用する予定です。
私の戦略としては、まとめるとこんな感じです。
- 新NISAの枠は、全世界株オルカンに投資する。
- それ以外の枠は、米国株S&P500 を中心に運用する。
なお、現時点では、実は私の資産の大半は、悪名高いレバナスです。
ホールドし続けるか、減らしていくか、ものすごく悩んでいます。
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